6月全校集会の講話を掲載しました。
2016-06-30
校長室だより ここに科学の力あり「伝統のバトン」をつなぐ
工科生に「工科の良いところは?」という質問をすると「就職率が良いところ」という返答が良く返ってきます。確かに、本校は、毎年300人ほどの卒業生に対し、750を超える求人数が来ます。単純に考えると100%、就職が可能だということです。また、進学においても工科高校枠の指定校制度などがあり、普通科と比較して、恵まれた状況にあります。
これは、本校が茨木工業高校の時代から、50年あまりかけて築いてきた素晴らしい財産です。君たちの先輩が、本校で学び、力をつけ、社会や企業において活躍してきたことが、「茨木工科高校から人材が欲しい」「茨木工科高校の卒業生なら大丈夫」という信頼に結びついているのだと思います。また同時に、君たちの先輩が、単に「知識」や「技術力」をつけるだけではなく、一人の人間として成長し、社会の一員として役割を果たしている証でもあると思います。
今年も多くの3年生が、進路を実現します。実現に至る理由は言うまでもなく、自分自身の努力が実を結ぶことに違いがないのですが、先輩たちの築いてきた、この伝統の力も大きく背中を押してくれるはずです。
そこで、考えてほしいことがあります。
皆さんが自己実現すれば、それで完結でしょうか?自分が良ければ、それで良いのでしょうか?
違いますよね。茨木工科高校は、この先も伝統のバトンを引き継ぎながら、学校の歴史を重ねていきます。皆さんには、自分自身の自己実現とともに、工科高校のこれからのことも考え、誇りを持ち、責任ある行動をとってもらいたいのです。これから何年も何十年たった後、つまり、皆さんの子どもや孫の時代になっても、「工科の良いところは?」の質問に、「就職率が良いところ」と答える後輩を一人でも多く創り出すこと、そして後輩たちの進路実現にとってプラスの学校であり続けることこそが、先輩方々への感謝の気持ちであり、工科生としての誇りであり、伝統を引き継いでいくことであると思います。
通学時のマナー、着こなし、挨拶など、少しの心がけで学校のイメージは大きく変わります。一人の力は少しでも、900人の力を合わせれば、とても大きなパワーになります。 ぜひ、工科高校生が、これからも母校を大切にしながら、地域に愛され、企業に求められ、向上心に溢れた学校であればと願っています。そして、それは皆さん一人ひとりが、工科生であることに誇りと責任を持つことで生み出されるものであると信じています。
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