茨木工科高校ブログ

平成29年度 第11回卒業証書授与式 写真及び学校長式辞を掲載いたします。

2018-03-02
29卒業式

学校長式辞

ただ今、卒業生229名に卒業証書を授与いたしました。

まずは、この記念すべき日に、同窓会会長 本津茂樹様をはじめ、多くのご来賓の皆さまにご臨席いただきましたことに、高いところからではございますが、深く感謝を申し上げます。

また、保護者の皆さまにおかれましては、高校生と言う多感な時期を送るお子様に、ある時は厳しく、ある時は暖かく寄り添いながら、一緒に乗り越えてこられた年月であったかと存じます。立派に成長したお子様が新たな旅立ちを迎える今日、さまざまな思い出が駆け巡り、「感慨無量の思い」であると拝察をいたします。

担任団をはじめ、教職員一同、心からお喜び申し上げますとともに、この間、本校の教育にご理解、ご協力をいただきましたことに深く感謝を申し上げます。

さて、卒業生の皆さん。卒業おめでとうございます。振り返れば、様々な出来事が思い出されることでしょう。高校生活は決して楽しいことばかりではなかったと思います。 

一年生では中学校との違いにとまどい、専門系の上級生になってからは、レポート提出や口頭諮問、さらに、資格や検定に向けた講習など、数々のハードルがありました。そして、それらを乗り越えながら、皆さんは一つひとつ成長を遂げました。中でも、電気系の生徒全員が国家資格である第二種電気工事士を取得したことは、本校の歴史に残る快挙です。

また、様々な行事も経験しました。クラスが団結し、成功に導いた体育祭や文化祭。大雪に見舞われ、何とか深夜に帰宅した北海道の修学旅行。仲間とともに努力、工夫を重ねた、部活動や生徒会活動など、一つひとつの思い出が、かけがえのない財産になるでしょう。

しかし、もっと大きな財産。それは、皆さんが、授業で習得した、「専門的な知識や技術」、そして、生活指導で身に着けた「社会で信頼されるための力」です。

卒業生の皆さん、この「高校生活でつけた力」を、四月からの新しいステージで、大いに発揮してください。

それでは卒業の、「はなむけの言葉」として、これからの人生を楽しく、豊かなものにするために大切にして欲しい「二つの心」について話をしたいと思います。

まず、一つめは「学び続ける心」です。

今、社会はすさまじいスピードで進化をしています。

十年前、夢の道具として登場したスマートフォンは、今や小学生でも持つようになりました。道路に、無人のバスやタクシーが走り、飲食店では機械やロボットがサービスをする。そんな時代も、そう遠くなさそうです。

また、大阪の街を見ても、外国人の姿が以前とは比較にならないほど増えました。店先では、外国語の表示がされ、駅員が英語で対応する姿も多くみられます。

 今後、ますますグローバル化は加速度を増し、仕事も生活も国際化が進んでいくでしょう。

ひと昔前は、学生時代に学んだ知識の多くが「一生もの」で、いつまでもその知識が通用する、そんな時代でした。

しかし、皆さんがこれから生きていく世の中は、次々と新しいことが生まれてくるため、その都度「新しい知識」が必要になり、「今持っている知識」が通用しなくなるのです。

ぜひとも、皆さんには、社会の流れを感じながら、仕事はもちろんのこと、日々の生活においても、常に積極的に「新しいことを学ぶ心」を持ち続けてください。

そして、「進化していく社会を創る人材」の一人としておおいに活躍をして欲しいと思います。

二つ目は、「周りと繋がる心」です。

繰り返しになりますが、これから生きていく社会は、日々、進化を続ける社会です。そして、皆さんは様々な変化の中で、次々と「新しい事や物」、また「新しい人達」と出会い、繋がっていかなくてはなりません。これからの社会を生き抜いていくためには、「周りと繋がる心」が大切になるのです。

中でも、必要なのは「人と繋がる心」です。

なぜなら、「新しい事」や「新しい物」との出会いも、ほとんどが「人との繋がり」から始まるからです。

「気持ちの良い挨拶ができる。」「自分の考えを伝えることができる。」「他人の気持ちに寄り添うことができる。」

といった「人と繋がる心」が、多くの仲間との出会いや感動を生み出し、自らの世界を大きく広げてくれるに違いありません。

卒業生の皆さん。

この「学び続ける心」「周りと繋がる心」を忘れず、四月から新しい世界にチャレンジしてください。うまくいくことばかりではありません。むしろ、最初はうまくいかない事の方が多いと思います。

壁にぶつかった時、自分自身の弱い面や、欠点ばかりに目をやり、「どうせ無理」と決めつけるのではなく、自分の力を信じ、「必ずできる」という前向きな気持ちで乗り超えてください。立ち止まったり、後ろを振り向くのではなく、しっかりと前を見てください。

そうすると、未来の自分へと繋がる多くの道が、目の前に広がるはずです。そして、自分の判断で道を選び、その選んだ道を、自信を持って進んでください。皆さんにとって大切なのは「どの道を選んだか」ではなく、「自分が選んだ道を、精一杯歩いているかどうか」です。

終わりに、本日、ご列席いただきましたご来賓の皆様、保護者の皆様に重ねてお礼を申しあげますとともに、今後とも本校教育にご理解ご協力を賜りますようよろしくお願いします。

それでは、卒業生の皆さん。

今後、それぞれの道を歩むことになりますが。どのようなステージにおいても、茨木工科高校の卒業生であるという誇りを持ち続けてください。君たちの将来を大いに楽しみにしながら、これを式辞といたします。

平成30年3月1日

大阪府立茨木工科高等学校
校長 田 尻  肇

▲ ページのトップへ